「そろそろ外壁の塗り替えを考えないと」と気になり始めても、費用の相場が分からないと、なかなか一歩を踏み出せないですよね。私たちがお客さまからお声がけいただくときも、最初のご質問は決まって「うちの家はいくらくらいかかりますか」というものです。
結論から言うと、外壁塗装の塗り替え費用は総額80万〜120万円が一つの目安です。これはつくば市周辺の30坪前後の一戸建てで、シリコン系塗料を使ったケースを想定した数字です。2024〜2026年の民間相場調査と、私たちが茨城県南エリアで施工してきた実勢が重なる帯にあたります。金額は塗料のグレード・外壁の劣化状況・付帯部の工事範囲で大きく変わる、と押さえておいてください。
本記事では、外壁塗装の塗り替え費用を8つの視点で丁寧に解説していきます。①相場の全体像、②内訳の分解、③塗料別の目安、④費用が変わる要因、⑤つくば・茨城の地域特性、⑥コスト削減の現実解、⑦安すぎる見積もりの落とし穴、⑧見積書チェック6項目という流れです。凡事徹底の姿勢で書きましたので、お家の未来を守る一歩のお役に立てれば嬉しく思います。
外壁塗装の塗り替え費用の全体相場(30坪住宅の目安)
外壁塗装の塗り替え費用は、30坪の一戸建てでシリコン系塗料を使った場合、総額80万〜120万円が一般的な目安です。屋根塗装や付帯部を同時に依頼するかどうかで、この帯は上下に動きます。塗料のグレードをどこまで上げるかも大きな変動要因です。まずは全体像をつかんで、後半の内訳の話につなげていきましょう。
10~13年
12~15年
15~20年
20年前後
30坪の外壁塗装 塗り替え費用の目安
30坪の住宅は、外壁面積にすると120〜150平米ほどになります。ここに平米あたり2,300〜3,500円のシリコン系塗料を3回塗りで塗ると、材料費と施工費だけで50〜70万円ほどです。ここに足場・高圧洗浄・下地補修・付帯部・諸経費が乗って、総額80〜120万円という帯に落ち着きます。私たちが直近1年でつくば市・土浦市周辺で施工した戸建て案件も、おおむねこのレンジに収まっていました(当社実勢・◐)。
屋根塗装や付帯部を含めたトータル費用の考え方
外壁だけでなく屋根も同時に塗るケースは、実は費用効率がとても良いです。理由は単純で、足場を1回組めば済むからなんです。屋根塗装だけで別工事にすると、足場代が15〜20万円ほど別途かかってしまいます。屋根の塗装費用は外壁単体に対して+20〜35万円が目安で、「同時にやると得なんだ」というのが正直な現場感覚です(当社見積もり実勢・◐)。
費用に「幅」がある理由
「同じ30坪でどうしてこんなに幅があるの?」と思われるかもしれません。理由は主に3つあります。ひとつは塗料のグレード、もうひとつは外壁の劣化状況(下地補修の量)、そして最後が業者ごとの価格設定と工程数です。特に3つ目は分かりづらいのですが、後の章で「見積書のチェックポイント」として詳しく解説します。
外壁塗装 塗り替え費用の内訳を分解して理解する
外壁塗装の見積書は、業者によって書式がまちまちで、比較しづらいのが実情です。ただ、中身の構造は塗料代・足場代・人件費・付帯部工事・諸経費の5つにほぼ共通して分解できます。ここを押さえておくと、「一式」表記の見積書に出会っても、内訳を想像して質問できるようになります。
塗料代の目安と比率
塗料代は、総額に対して15〜20%を占めるのが一般的です。30坪の家でシリコン系を使うなら15〜25万円ほどが目安になります。「意外と少ないな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。塗料は施工の主役ではあるものの、金額比では脇役に近いのが実態なんです。だからこそ、後述するように「塗料の希釈で薄めて塗る」と、業者側は数万円のコストを浮かせられてしまうケースがあります。
足場代・養生費・高圧洗浄費
足場代は総額の15〜20%、金額にして15〜20万円が目安です。ここに養生(塗装しない部分を保護するビニールシート作業)と高圧洗浄が加わり、20〜25万円のブロックになります。足場は職人の安全と塗装品質の両方に直結する凡事の代表選手で、ここを削ろうとする業者にはご注意ください(厚生労働省・足場からの墜落防止措置ガイドラインで、足場は安全確保の基本と位置づけられています・◐)。
人件費と職人の日当
人件費は総額の25〜35%を占め、金額としては最大のブロックになるケースが多いです。塗装職人の日当は地域差がありますが、茨城県南エリアで15,000〜20,000円が目安になります(当社実勢・◐)。30坪の家で7〜10日間の工期になるので、2〜3人体制なら人件費だけで30〜40万円ほどです。
付帯部工事(軒天・雨樋・破風板など)
軒天(のきてん)・雨樋(あまどい)・破風板(はふいた)・水切り・シャッターボックスなどの付帯部塗装は、総額の10〜15%を占めます。塗料が違うことも多く、外壁とセットで塗装する前提の見積もりが標準です。付帯部を「別料金」扱いにする見積書は、後で追加請求されるリスクがあるので、慎重にご確認いただくと安心です。
諸経費・廃材処分費
諸経費は総額の5〜10%を占めます。内訳は廃材処分費・現場管理費・保険料などです。個別に高額な項目ではないのですが、「一式」に隠れがちな部分なので、内訳を尋ねる価値はあります。
塗料別の外壁塗装 塗り替え費用と耐用年数
塗料のグレードで、外壁塗装の塗り替え費用と耐用年数はおおむね連動します。主流はシリコン系・ラジカル制御型・フッ素系・無機系の4グレードです。それぞれの相場と耐用年数を押さえておくと、ご自身の予算と将来設計に合わせて選びやすくなります。ここは「1年あたりの費用」で比較するのがコツです。
| 塗料グレード | 平米単価 | 30坪総額目安 | 耐用年数 | 1年あたり費用 | 向いているお客さま |
|---|---|---|---|---|---|
| シリコン系 | 2,300~3,500円 | 80~120万円 | 10~13年 | 約8.3万円 | 初めての塗り替え・標準グレード |
| ラジカル制御型 | 2,500~3,800円 | 90~130万円 | 12~15年 | 約8.1万円 | コスパ重視・紫外線対策 |
| フッ素系 | 3,500~4,800円 | 110~160万円 | 15~20年 | 約7.9万円 | 長期居住予定・高耐久重視 |
| 無機系 | 4,500~5,800円 | 130~180万円 | 20年前後 | 約7.5万円 | 上位グレード・資産価値重視 |
シリコン系塗料の相場
シリコン系塗料は、外壁塗装の塗り替え費用でもっとも一般的な選択肢です。平米単価2,300〜3,500円、耐用年数は10〜13年が目安です。代表例として日本ペイント「パーフェクトトップSi」商品情報(JIS A6909耐候形1種相当のシリコン系ハイブリッド塗料・✓)があります。30坪の家で総額80〜120万円のレンジに収まります。「まず外壁塗装を1回経験したい」というお客さまには、私たちも第一候補としてご提案することが多いグレードです。
ラジカル制御型塗料の相場
ラジカル制御型塗料とは、紫外線で発生する劣化因子「ラジカル」を抑え込む技術を組み込んだ塗料です。比較的新しいシリコン系の進化型と位置づけられ、平米単価2,500〜3,800円、耐用年数12〜15年が目安になります(日本ペイント「パーフェクトトップ」商品情報ほかメーカー公表値・◐)。シリコン系より数万円高い程度で耐用年数が2〜3年伸びるコスパの良さが特徴で、近年、選ばれる比率が伸びている塗料なんです。
フッ素系塗料の相場
フッ素系塗料は、平米単価3,500〜4,800円、耐用年数15〜20年が目安です。代表例として日本ペイント「ファインDFセラミック」商品情報(2024年に旧ファイン4Fセラミックから移行した超高耐候フッ素樹脂塗料・✓)が該当します。30坪の家で総額110〜160万円のレンジに入ります。「これからずっと住み続ける前提で、次の塗り替えまでの期間をなるべく伸ばしたい」というお客さまに向いています。1年あたりの費用で見ると、シリコン系より安くなるケースもあるんです。
無機系塗料の相場
無機系塗料は、平米単価4,500〜5,800円、耐用年数20年前後が目安で、現在の主流塗料の中では上位グレードにあたります。代表例としてシーカ・ジャパン「ダイヤスーパーセランフレックス」商品情報(超耐候・超低汚染型変性無機塗料/メーカー期待耐用年数24〜26年・✓)が挙げられます。30坪の家で総額130〜180万円が想定レンジです。ライフサイクルコストは優秀ですが、初期費用が高くなるため、「持ち家に長く住み続けるご予定で、資金にも余裕がある」お客さまに検討価値が出てきます。
耐用年数で割った1年あたりの費用比較
塗料選びは「総額の合計値」ではなく「1年あたりの費用」で比較すると、判断が明確になります。例えば、シリコン系100万円÷12年=約8.3万円/年、フッ素系135万円÷17年=約7.9万円/年です。耐用年数の長い塗料の方が長期的にはお得になるケースもあります。ただし、その間ずっと同じお家に住み続けるかどうか、というライフプランと相談する必要があります。
外壁塗装 塗り替え費用が変わる主な要因
同じ30坪の家でも、見積もり金額に30〜50万円の差が出ることは珍しくありません。この差は業者の言い値ではなく、現場の条件が違うから生じるものです。要因を5つ知っておくと、見積もりを「妥当かどうか」で判断できるようになります。
-
1
+10〜30万円外壁の劣化状況クラック・チョーキング・剥離が広範囲だと下地補修費が上乗せ
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2
+10〜20万円既存外壁の種類サイディングはコーキング打ち替え、ALCは下塗り工程が増える
-
3
×1.2〜1.5建物形状・足場条件3階建て・変則形状・隣家近接は足場代が1.2〜1.5倍
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4
±数万円施工時期・季節気温5℃以上・湿度85%未満が基本。繁忙期/閑散期で価格差
-
5
5〜20万円コーキング打ち替え/増し打ち打ち替えは10〜20万円で耐久10年〜、増し打ちは5〜10万円で5〜7年
外壁の劣化状況(クラック・チョーキング・剥離)
外壁塗装の塗り替え費用が変わる最大の要因は、外壁の劣化状況です。クラック(ひび割れ)・チョーキング(触ると白い粉がつく現象)・塗膜の剥離が広範囲に及んでいる場合、下地補修に10〜30万円が別途乗ってきます。逆に、築10年前後で劣化が軽微なうちに塗り替えを検討すると、下地補修費が最小限で済むケースが多いです。
既存外壁の種類(サイディング・モルタル・ALC)
既存の外壁がサイディング・モルタル・ALCのどれなのかで、必要な工程が変わります。サイディング壁はコーキング(外壁の目地に充填されているゴム状の接着材)の打ち替え・増し打ちが発生することが多く、+10〜20万円が目安です。ALCは吸水性が高く、下塗り工程を丁寧にする必要があります。モルタル壁はクラック補修の量で費用が変動しやすい素材です。
建物の形状と足場の組みやすさ
隣家との距離が近い・敷地が狭い・道路と接する面が限られている、といった立地は要注意です。こうしたケースでは足場を組むのに手間がかかり、費用が上乗せされます。3階建てや変則的な形状の家も、足場代が通常より1.2〜1.5倍になるケースがあります。ここは事前の現地調査でしか判断できない部分ですので、現地確認をお願いされることをおすすめします。
施工時期・季節と工期
外壁塗装は気温5℃以上・湿度85%未満で施工するのが基本です(日本ペイント公式FAQ「塗料の選び方Q&A」にも同条件が明記されています・✓)。真夏の猛暑日や真冬の霜が降りる時期、梅雨の連続雨天期は工期が延びやすい季節です。業者側も繁忙期・閑散期で価格を調整することがあります。春(4〜5月)と秋(9〜10月)が繁忙期で、真夏・真冬の閑散期は交渉の余地が出やすい時期です。
コーキング(シーリング)の打ち替え有無
サイディング壁のコーキング打ち替えは、「打ち替え」と「増し打ち」で費用も耐久性も変わります。打ち替え(既存のコーキングを撤去して新しく充填し直す方法)は10〜20万円かかりますが、耐久性は10年以上が目安です。増し打ち(既存の上に重ねて打つ方法)は5〜10万円で済みますが、5〜7年で再劣化するケースが多いです。安い見積もりで「増し打ち」を採用しているケースは、この耐久性の差をご自身の目でも確かめておくと安心です。
つくば・土浦の住宅事情と外壁塗り替えのタイミング
私たちリフォエムが本社を構える茨城県つくば市周辺は、夏の日射・冬の寒暖差・筑波おろしという3つの気象要因が外壁の劣化に影響を与える地域です。同じ「築15年」でも、地域特性でお家の傷み方は変わってきます。ここは全国一律の相場論では見えてこない、地元密着だからこそお伝えできる部分です。気象庁のつくば観測所平年値でも、冬の乾燥と夏の日射量の傾向は確認できます(◐)。

つくば市周辺で塗り替えを検討したい築年数の目安
つくば市周辺での外壁塗装 塗り替えの目安は、築10〜15年で一度点検を受けることです。特に南向き・西向きの外壁は紫外線を受けやすく、劣化が早めに出やすい傾向にあります。私たちが実際に点検にお伺いすると、築12年で「まだ大丈夫かな」と思われているお家でも、チョーキングが始まっているケースが多く見られます。
筑波おろしと紫外線が外壁に与える影響
つくば市・土浦市エリアは、冬に筑波山から吹き下ろす乾燥した強風「筑波おろし」が特徴です。この乾燥風は塗膜表面から水分と柔軟性を奪い、微細なクラックのきっかけになります。加えて、夏場の日射も関東平野の中では強い方に入るため、南面の劣化が北面より2〜3年早く進むケースがよく見られます(当社点検実勢・◐)。
梅雨・台風前後の塗り替えタイミングの考え方
外壁塗装の理想的な施工時期は、梅雨明け直後の7月下旬〜8月上旬、あるいは秋の9月中旬〜10月です。特に台風前に塗り替えを済ませておくと、剥がれかけていた古い塗膜が新しいものに置き換わり、雨漏りリスクを一つ減らせます。「梅雨前に慌てて」ではなく、梅雨明けを狙う方が結果的に品質は安定しやすいです。
外壁塗装 塗り替え費用を抑える現実的な5つのポイント
「費用は安いに越したことはない」というのは、お客さまの本音だと思うんです。ただ、安くする方法にも正解と落とし穴があります。ここでは、私たちが現場でお客さまに実際にご提案している、現実的で後悔しにくいコスト削減のポイントを5つまとめます。凡事徹底の姿勢で、当たり前のことを、当たり前にお伝えしていきます。
屋根塗装や付帯部と同時施工にする
屋根塗装や付帯部の工事は、同時施工にすると足場代が1回で済みます。別々に発注するより15〜20万円ほど得になるケースが多い部分です。「屋根はまだ大丈夫」と思っていても、外壁塗装の10〜15年サイクルの中で1〜2回は屋根も塗り直すことになります。足場のタイミングを合わせるのは合理的な選び方です。
自治体の補助金・助成金を確認する
つくば市や茨城県では、省エネ改修・住宅リフォームに関する補助制度が用意されている年度があります。令和8年度(2026年度)は「つくば市安心住宅リフォーム支援補助金」が実施中です。市内事業者との請負契約で税込50万円以上のリフォームが対象になります。補助率は工事費の10%で、上限は10万円です(✓)。外壁塗装も対象工事に含まれます。ただし各期50件の枠があり、着工14日前までの事前申請が条件です。第2期は令和8年8月3日〜11月30日の募集予定なので、募集要領のご確認をおすすめします(✓)。
断熱塗料の採用や、屋根・窓の断熱改修とセットで申請するケースも増えています。関連の内部記事は断熱リフォーム補助金2026年最新、つくば市で使えるリフォーム補助金の全体像をあわせてご覧ください。国レベルでは住宅省エネ2025キャンペーン(国交省・環境省・経産省連携)も動いています。断熱改修と組み合わせられる制度もあるため、年度ごとに要件を確認するのが安心です(◐)。年度ごとに制度は入れ替わりますので、地元業者にお声がけいただければ、その年度に使える制度をご案内できます。
相見積もりは2〜3社まで
相見積もりは2〜3社が現実的な目安です。4社以上になると比較そのものに時間がかかり、判断がぶれやすくなります。むしろ、社数を増やすよりも「見積書の書き方が丁寧か」「現地調査に何分かけたか」を比較軸にした方が、後悔しにくい選択になります。ここは業界の中の人として、正直な感覚をお伝えしています。
契約時期をずらして工期に余裕を持たせる
繁忙期の春(4〜5月)と秋(9〜10月)を外すのが一つの手です。真夏や初冬に契約すると、業者側にも余裕が生まれ、値引き交渉の余地が出やすくなります。ただし、極端な猛暑日や冬の霜降下時期は施工品質の面で不利になります。「繁忙期の直前・直後」の少しずれた時期を狙うのが賢い選び方です。
「グレードダウン」ではなく「工程を減らさない」で下げる
費用を下げるときは、塗料グレードを一つ下げるのが有効な選択肢です。ただし、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り工程や下地補修は、極力減らさない方向でご検討いただきたいです。ここを削ってしまうと、5年ほどでまた塗り替えが必要になるケースが多いというのが現場の実感なんです。「凡事徹底」というのは、こういう当たり前の工程を、当たり前に守り抜くことなんです。
現場から見た「安すぎる外壁塗装見積もり」の落とし穴
外壁塗装の塗り替え費用は、あまりに安いとかえって心配になる、というのが正直な現場感覚です。相場より30〜40万円安い見積もりを見つけたとき、どこを疑って見ればいいのか。私たちが実際にお客さまから相談を受けたケースをもとに、代表的な4つの落とし穴をお伝えします。国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」の集計によると、関連相談件数は2022年度9,820件 → 2023年度11,878件 → 2024年度19,215件と、直近2年で約2倍に急増しています(2025年5月31日時点・✓)。外からは見えにくいコストダウンや契約トラブルは、全国的にも増加傾向にあるのが実情です。
塗料の塗布量を減らす「希釈しすぎ」問題
塗料は、水やシンナーで薄めて(希釈して)使うものです。ただし、メーカーが指定する希釈率があります。ここを守らずに大量に薄めると、塗料の量を減らして塗り面積を稼げるため、業者側は数万円のコストを浮かせられてしまいます。塗膜が薄くなることで、耐用年数が3〜5年短くなるケースがあります。私たちがお客さまから「他社で塗った後、3年で色褪せが始まった」というご相談をいただくケースの多くは、この希釈率超過が背景にありました。
3回塗りが2回塗りにすり替えられているケース
外壁塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りが基本です。ところが、見積書に「2回塗り」と書かれているケースや、「3回塗り」と書いてあっても実際は中塗りを省略している業者が、残念ながら存在します。3回塗りを2回にすると、耐用年数が半分近くまで落ちてしまうこともあります。工程写真の提出をお願いすると、実施の有無を確認できます。
下地補修・コーキング打ち替えが省略されているケース
見積もりが安い業者ほど、「下地補修は別料金」や「コーキング打ち替えは含まず(増し打ちで対応)」となっていることがあります。契約時は安く見えても、追加請求で数十万円が乗ってくるケースがあります。あるいは、補修せずに塗り重ねてしまい、下から劣化が進むトラブルも起こりえます。私たちも、これらのご相談を何度もお受けしてきました。
自社施工と下請け丸投げで変わる責任の所在
見積もりが極端に安い業者の中には、大手ハウスメーカー系列の下請けに工事を丸投げする形態があります。表向きの窓口企業と、実際に現場に入る職人が別会社になるため、保証やアフター対応の責任所在が曖昧になりがちです。私たちのように自社職人施工を基本とする会社の見積もりが少し高く見えるのは、この責任の一本化が反映されているんです(「会社は選べても、職人は選べない」——リステップ・鈴木部長インタビューもあわせてご覧ください)。
外壁塗装 塗り替え費用の見積もりで確認したい6つのチェック
見積書は業者ごとに書式がバラバラで、何を比べればいいのか分かりづらいものです。ここでは、私たちが「うちに頼まなくてもいいから、これだけは他社さんの見積書でも確認してください」とお客さまにお伝えしている6項目をご紹介します。凡事徹底の姿勢で、当たり前を当たり前に確認することが、後悔しない一歩目になります。
平米単価
コーキング
下請けか
保証書
①塗料メーカー・製品名が明記されているか
見積書には塗料のメーカー名と製品名(例:日本ペイント パーフェクトトップ)が明記されているのが基本です。「シリコン塗料」とだけ書かれていて具体的な製品名がない場合、後で塗料をグレードダウンされる余地が残ります。ここは強くお願いしたい確認ポイントです。
②「一式」表記になっていないか(平米数・単価が分かるか)
「外壁塗装工事 一式 80万円」という書き方の見積書は、比較検討がしづらい形式です。外壁面積の平米数と、平米あたりの単価が明記されているのが望ましいです。「一式」表記が多い業者は、後で内訳を尋ねると口ごもるケースがあります。
③下地補修・コーキング工事の項目があるか
下地補修とコーキング打ち替えは、独立した項目として見積書に載っているのが望ましい形です。「外壁塗装工事に含む」と一括りにされている場合、実施範囲や量が曖昧になり、追加請求や施工省略のリスクが上がります。特にサイディング壁のお家は、コーキング「打ち替え」なのか「増し打ち」なのかを、見積書の項目で確認しておくと安心です。
④3回塗りの内訳(下塗り・中塗り・上塗り)が書かれているか
見積書に「下塗り・中塗り・上塗り」の3工程それぞれの塗料名と平米単価が書かれているかを確認しましょう。「外壁塗装 3回塗り 一式」だけの表記は、後で工程数を減らされる余地があります。3回塗りは外壁塗装の基本の凡事なので、ここを明示する業者は姿勢として信頼しやすいです。
⑤自社職人施工か下請け発注か明示されているか
見積書または契約書に、「自社職人が施工するのか」「下請けに発注するのか」を明記してもらうことをおすすめします。下請け発注が悪いという話ではなく、責任の所在と品質管理の主体を明確にする、という意味です。私たちリフォエムは自社職人施工を基本にしているので、この点をお客さまに真正面からお伝えできます。
⑥保証内容と保証書発行の有無
外壁塗装の保証は、塗料メーカーの製品保証と、施工業者の施工保証の2種類があります。施工保証は5〜10年が一般的で、内容は業者ごとに違います。保証書の書面での発行があるか、保証の対象範囲(塗膜の剥離・色褪せ・膨れなど)が明記されているかを確認してください。口約束だけの保証は、いざというときに機能しにくいのが実態です。
リフォエムマガジン編集部からのメッセージ
外壁塗装の塗り替え費用について、8つの視点でお伝えしてきました。私たちリフォエムの代表・浜路がよく口にする言葉に「安全で安心をお客さまの未来へ」というものがあります。順序は逆にしていません。安全があって初めて、お客さまの安心が生まれる、という意味なんです。塗料の希釈率を守ること、3回塗りを省略しないこと、足場を安全に組むこと。どれも当たり前の凡事ですが、この当たり前を徹底し続けることが、10年後・20年後のお家の姿を決めます。
見積もり比較で迷われたときは、金額だけではなく「工程・材料・保証」の3点を軸に判断してください。もし、お手元の見積書について「これって妥当なのかな?」と感じられることがあれば、他社さんの見積書でも構いませんので、地元の信頼できる業者にセカンドオピニオンをお願いしてみてください。私たちも、そういうご相談を日々お受けしています。
関連記事として、外壁塗装の費用相場|坪数別の目安と内訳、家の外壁塗装の費用|坪数別の相場と内訳でムダ出費を防ぐ、リフォーム業者の選び方7つのポイント|つくば市で信頼できる地域業者を見抜く判断基準、つくば市の屋根工事の費用|種類別の相場と失敗しない業者選びもあわせてご覧いただくと、より判断が深まるかと思います。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. つくば市で30坪の外壁塗装の塗り替え費用はいくらくらいですか?
使用する塗料や外壁の劣化状況にもよりますが、シリコン系塗料で足場代・付帯部を含めた総額80万〜120万円が一つの目安です。フッ素系や無機系のグレードを選ぶ場合や、屋根塗装を同時に行う場合は、120万〜180万円になるケースもあります。現地調査でのお見積もりが最終判断になりますので、目安としてお受け取りください。
Q2. 外壁塗装の塗り替えは何年ごとに必要ですか?
塗料のグレードにより10〜20年と幅があります。一般的なシリコン系塗料で10〜13年、フッ素系で15〜20年、無機系で20年前後が目安です(日本ペイント「パーフェクトトップSi」/「ファインDFセラミック」/シーカ・ジャパン「ダイヤスーパーセランフレックス」ほかメーカー公表値・◐)。ただし、実際にはお家の立地や日当たり、施工品質の影響も大きい部分です。築10年を過ぎたあたりで一度点検を受けるのがおすすめで、私たちの点検も無料で承っています。
Q3. 見積もりを取るときに何社くらい相見積もりすべきですか?
2〜3社が現実的な目安です。4社以上になると比較そのものに時間がかかり、判断がぶれやすくなるためです。社数を増やすよりも「見積書の書き方が丁寧か」「現地調査に何分かけたか」を比較軸にした方が、後悔しにくいと私たちは考えています。
Q4. 外壁塗装で使える補助金はありますか?
つくば市や茨城県では、省エネ改修や住宅リフォームに関する補助制度が用意されている年度があります。令和8年度(2026年度)は「つくば市安心住宅リフォーム支援補助金」で工事費の10%(上限10万円)が交付され、外壁塗装も対象工事に含まれています(✓)。屋根や窓の断熱改修とセットで、国の住宅省エネ2025キャンペーンと組み合わせるケースもあります(◐)。年度・締切ごとに制度が入れ替わるため、業者の同伴サポートの活用がおすすめです。
Q5. 安すぎる見積もりは避けた方がよいですか?
極端に安い見積もりには理由があるケースが多いです。塗料の希釈率超過、3回塗りを2回に減らす、下地補修の省略、下請け丸投げなど、外からは分かりにくい部分でコストを削っている可能性があります。相場より30万円以上安い場合は、その分の「工程・材料・保証」がどうなっているかを、丁寧に確認していただきたいです。安さの理由をきちんと説明してくれる業者は、信頼できる可能性が高いといえます。
Q6. 塗り替えの工期はどれくらいかかりますか?
30坪の一戸建てで、足場設置から撤去まで7〜14日間が目安です。天候による延期を見込んで、契約時には2〜3日の余裕を持たせておくと安心です。梅雨時期や台風シーズンは工期が長引きやすいので、施工時期の相談も含めて業者にお伝えください。
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この記事の監修者
浜路 洋一郎 (はまじ よういちろう)
株式会社リステップ 代表取締役
茨城県つくば市を拠点に、足場工事・外壁塗装・抗菌施工を手がける株式会社リステップ代表。 リフォーム部門「リフォエム」を運営し、「安全安心であなたの未来を守ります」を理念に掲げる。 つくば市・土浦市の現場で実際に施工する立場から、本記事の費用相場・工法・安全に関する内容を確認・監修しています。